英国兵士の衝撃的なスパイ裁判が予想外の展開に

英国兵士の衝撃的なスパイ裁判が予想外の展開に

元英国陸軍兵士がイランのスパイ活動と刑務所からの脱走の容疑で告発された。ウーリッジ刑事法院での公判で、ダニエル・カリフ氏はイラン行きの旅に同意したが、故意に任務を妨害したと証言した。同氏は2020年8月、テヘラン行きの予定でトルコに飛んだが、イラン人の知人に、旅の最終段階を踏むのは怖すぎると伝えたと振り返った。 検察は、カリフ容疑者がイランのために軍事機密データを収集し、2023年9月6日にフードトラックの下に隠れてロンドンのワンズワース刑務所から脱走したと主張している。カリフ容疑者は容疑を否認している。法廷で同容疑者は、当時18歳で軍務に就いていたことを振り返り、工作員の慣例に従ってイランに飛ぶよう担当者が望んでいたと説明した。 ハリフェ氏は、ビザなしで渡航できる唯一の選択肢だったため、イラン革命防衛隊(IRGC)と関係のある航空会社であるマハン航空を選んだと明かした。イスタンブールに到着した際、同氏は、航空機の老朽化を懸念してイラン行きの飛行機には乗れないと担当者に伝えたと主張した。ハリフェ氏は、担当者が理由が捏造されたことを知った場合の潜在的な影響について懸念を表明した。 裁判では、当局がハリフェ容疑者の所持品から、政府関係者や軍関係者からの通信を装った偽造文書を発見したことも明らかになった。ハリフェ容疑者は、トルコにいることを担当者に安心させるため、自分の居場所について疑念を表明したホテルからビデオを送った。ハリフェ容疑者は、担当者が自分を監視するため誰かを派遣したと示唆した。 英国に帰国後、カリフ氏はイラン人の連絡先に音声メッセージを送り、荷物を届けたと主張したが、後にそれが事実無根だったと認めた。カリフ氏は、携帯電話に保存されていた、外国の組織に利用される可能性があるとされる画像など、自分に対する不利な証拠について、これらは上官が送った陸軍内部の通信システムからのスクリーンショットであると主張した。 ハライフ氏は、正式な命令にWhatsAppを使うのは慣例違反だと述べたが、自分の指揮官は詳細なメッセージよりも簡単なスクリーンショットを送ることを好むことが多かったと指摘した。別の将校から送られてきた画像について質問されると、ハライフ氏は、単に自分に転送されただけだと主張した。 さらに、カリフ氏はWhatsApp経由で昇進した兵士のリストを受け取ったと述べ、陸軍の予約システムの欠陥を利用して特殊部隊のメンバーを特定した経緯を説明した。同氏は、この発見は英国の治安当局に感銘を与えるだろうと主張し、セキュリティの脆弱性を特定する自身の能力を証明したと強調した。 ハリフェ氏は陸軍に勤務中にイランの情報機関に情報を提供したとの疑惑を否定し、安全保障上の弱点を指摘する才能を常に持っていたと主張している。